10月の13・14日、『ジャクソン・増美と歩んだ花の路』という生け花展が開催された。

一葉式いけ花』という国際的に活躍する生け花教室がある。
流派という「流れ」にとらわれず、個性を大切にし、空間に調和する花というものを追求する一葉式。
海外にいくつも支部を持ち、広く生け花というものを根付かせているのである。

ここメルボルンにも、その一葉式いけ花教室があり、この度その生け花展が開催されました。

中に入ると花を整え、お世話をする生徒さんの姿もちらほら。
ぐるりと見渡すと、目を見張る美しい花たちの鮮やかさにびっくり。

それをダイナミックにアレンジし、アートへと変化させている。
目は口ほどに物を言うというけれど、花だって負けてはいないなぁというほどに個々の作品が華やかさを存分に主張していました。

そして今回、この日の為に東京本部の家元嗣 粕谷尚弘さんもいらしていました。
彼はニューヨーク・メトロポリタン美術館をはじめ、アメリカや南アフリカ、ウクライナ等、数多くのデモンストレーションや指導をするなど、海外で多く活躍されているそうです。
そんな彼の作品は入り口のすぐでダイナミック!かつ雄大な趣きで、来られる数々のお客様を出迎えていました。

粕谷さんにお話を聞くと、「一葉式いけ花では海外にたくさん支部があります。もちろんメルボルンにも。日本の生け花というものを、海外でクリエイティブなもの、アートとして、地元の人たちにもたくさん感じ、携わっていただくことにより、例えて言うなら逆輸入とでもいいましょうか、良いものが、さらに新しいものとしてまた日本に巡ってくる。そういうことを大切にしているんです。」と話してくれました。

そしてこの日、やはり主役はジャクソン・増美さん。
増美さんが生けたお花はお部屋の中央で凛とした佇まい。外の光を背に、力強く、並々ならぬ生気を感じました。
写真を撮らせて頂いたのですが、作品は増美さんそのもののような印象も。

今回の生け花展、個々に躍動する生け花というものにすっかり魅了されてしました。
力強く、悠々と、「ジャクソン・増美と歩んだ花の路」。何も言葉にしなくても、花たちから彼女の歩んだ路がひしひしと伝わったのではないでしょうか。

ICHIYO SCHOOL of IKEBANA

http://www.ichiyo-ikebana-school.com/

文・写真:maruyo

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